研究会について

近畿矯正歯科研究会では、多くの会員を有する事で、テクニック、治療目標、治療方法などについて様々に会員同士で意見交換をして頂けます。当研究会で得られる事は、日々の治療に役立ち、充実した治療結果に繋がる事と考えます。 これから各学会で認定医の取得を目指す先生も、すでに認定医を取得された先生も、是非とも当研究会で症例を呈示して頂き、技術向上を図って頂ければと願います。

当会の特徴と今後の発展性
会長 岡下慎太郎

岡下慎太郎

2025年1月より引き続き、第43回近畿矯正歯科研究会の会長を拝命することになりました岡下慎太郎です。

まず、2024年度の第42回大会及び第11回矯義説堂へのご協力、誠にありがとうございました。会長1年目は、本当に必要な子どもの矯正治療をテーマとして、特別名誉会員の居波徹先生はじめ、橋場千織先生、近藤俊先生、本会では石谷徳人先生にご講演をいただきました。すべての講演で大変好評をいただき、矯義説堂、本会ともに盛会のうちに終えることが出来ました。これも講演者の先生方は勿論、ひとえに本会活動にご支援いただきました会員及び参加者皆様のお陰でございます。改めまして深く感謝申し上げます。

また昨年より幹事先生方の負担軽減のため、オルソアドバンス社に研究会の事務作業の委託を依頼させていただく運びとなりました。こちらに関しても、皆様のご理解ご同意をいただきましたこと感謝申し上げます。

本会会員は毎年2症例の症例展示を行っております。年次の症例展示はその年の矯正歯科医としての名刺であり、周りからの評価は通知表であり、症例を通じた親睦が成果であります。1年に1回の症例展示を通じて矯正臨床の研鑽と会員同士の親睦を深めることが本会の目的です。

また本会は専門医だけでなくGP矯正の先生も多数在籍しています。いわば、矯正専門医とGP矯正医の垣根のない研究会というのが特徴の1つです。それだけでなく、それ以外の様々な垣根、フィロソフィー、出身大学、地域、抜歯、非抜歯、ワイヤー、アライナー、諸々の流派、派閥に対してボーダーレスというのが本会のスタイルです。

本会はこのような特徴で以て、長きにわたり矯正臨床に携わる歯科医の症例展示の集いとして続いております。まずは脈々と続く本会の症例展示の場を、皆さまに継続して提供できるような体制を作ることを会長としてお約束いたします。加えて、未来の矯正歯科医の育成を会の目標に掲げて、大学医局員の無料招待を継続いたします。

私自身25年前に大嶋修先生、山田尋士先生のお二人のお導きによって、本会との縁を得ることが出来ましたことが、矯正歯科医としての人格形成に大きな糧となりました。若手の育成は熱意と根気のほかに、時間と費用も必要となります。大学医局員が将来の日本の矯正界を担う一翼となっていただけますよう、活動を継続いたしますので、各大学関係者の皆さま引き続きご理解ご協力をお願いいたします。

そして、会長として2年目、自身の最後のテーマを【Ⅱ級と対峙する】といたします。Ⅱ級症例は、矯正臨床の現場で最も頻繁に遭遇する症例でありながら、日々進化する矯正技術や知識をもって真剣に対峙したとしても、未だ克服しきれない高い壁ではないでしょうか。

Ⅱ級症例の治療には、エッジワイズでのアプローチ、外科的なアプローチ、機能的なアプローチ、様々なアプローチがありますが、これらすべてを駆使し、そして一旦は審美的で機能的なゴールが達成できたように思えても、患者さんの人生に直結する長期安定性までに思いを巡らせると、まだまだ克服しきれない高い壁と言わざるを得ません。Ⅱ級に対峙する臨床のツールとして、現在はTADや外科矯正、近年ではデジタルやAIを活用した診断ツールが進化し、従来のアプローチに新たな視点をもたらしています。

本会(9月7日(日)千里中央ライフサイエンスセンター開催)では私自身のⅡ級治療の臨床に多大な影響をあたえた3名の先生を演者にお迎えいたします。基調講演として藤田医科大学形成外科:奥本隆行教授に、骨格性Ⅱ級ケースの下顎のアドバンスの外科矯正治療に関する知見とその臨床の神髄について、会員講演として小川晴也先生と大矢伸治先生の2名に、それぞれにエビデンスに基づいたⅡ級治療の実践と、最新の治療結果を共有いただく予定をしております。たとえ、我々の世代では克服できなくとも、しっかりとⅡ級症例に対峙し、Ⅱ級症例の課題点を抽出し、いつの日か未来の世代にⅡ級不正咬合を克服してもらえるための礎となればうれしく思います。

また5月17日(土)~19日(月)(勉強会は18日日曜日)に開催いたします第12回矯義説堂は、今回は会員向けのイベントとして、来年度、世界遺産に指定される飛鳥・橿原地区の開催を企画しております。こちらのテーマは【古都飛鳥で大陸文化に触れる】、中国と韓国の東アジアからの招待講演の先生方を交えての勉強会に加え、会員の親睦を目的とした観光イベントを企画しておりますので、一人でも多くの会員の先生方にご参会いただき親交を深めていただき、皆さまで良い想い出をたくさん作っていただければ嬉しく存じます。

近畿矯正歯科研究会の会長としてこの1年、本会の益々の発展と、すべての会員の先生方にとって有意義な研究会の運営に尽力いたす所存でありますので、どうか皆さまご支援賜りますよう、何卒よろしくお願い申し上げます。

入会案内

近畿矯正歯科研究会に入会希望の先生は、下記より入会申込書をダウンロードしてメールまたはファクスにてご連絡いただきますようお願いいたします。

役員および会員